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第4話 竜宮城1泊2日 前編
「よし、みんな忘れ物はないね?」
玄関の鍵を閉めた雷知が言う。
タロウたちは「大丈夫」と答える。
「乙姫さんの所に行くの久しぶりだね」
カバンを持った風里が言う。
「と言っても半年前にも行ったけどね」
火花が答える。
「早く竜宮城でいっぱい遊びたい!!」
浮き輪をすでに装着した状態の水音が元気に言う。
タロウたちは賑やかに話ながら船に向かって歩く。
ーーーーー
「お、みんな見えてきたよ」
水音の能力で海を走る船の先端にいたタロウが
指を指す。
指の先には島があり、そこに豪邸が建っている。
ーーーーー
砂浜に船が乗り上げる。砂浜にはドレスを着た豊満な女性と、着物を着たスレンダーな女性が二人
立っていた。
船から降りた雷知が豊満な女性に駆け寄る。
「乙ちゃん、久しぶり~!」
「雷ちゃん、久しぶり~!」
乙ちゃんと呼ばれた乙姫は、雷知と手を握り合う。
タロウたちもやって来る。
「乙姫さんどうも。優子さんも」
「みんなも久しぶり」
「みなさん、どうも」
優子と呼ばれた浦島 優子(うらしま ゆうこ)も挨拶をする。
「立ち話もなんですから竜宮城の方へどうぞ」
優子が言う。
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