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風里たちが『キッ』と男たちを睨み付ける。
「タロウちゃんを傷つけたね」
大好きなタロウが傷つけられたことにキレた風里の周りに風が集まり出す。
「コイツら・・・・」
火花の手のひらには小さな炎がボン!と揺らめいた。
「・・・・お兄ちゃん」
水音の近くにあった井戸の水がジャプジャプと
荒れる。
「人間ごときが・・・・」
雷知の体の周りにバチ!バチ!と電撃が弾ける。
気づかないうちに命の危機に晒された男たち。
その時、
「離せっつってんだろぉ・・・・」
タロウが立ち上がる。
「おい、アホども、相手してやるから来いよ」
手をクイクイ、と動かして誘う。
「舐めやがってガキが。やってやろうぜ」
四人組の男たちが、タロウを囲うように回り込んだ。
「タロウちゃん!?」「タロくん!」
風里たちが心配の声をあげる。
「大丈夫だよ。僕がみんなを守るから」
そう言ってタロウは優しく微笑んだ。
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