第1話 どんぶらこ、どんぶらこ

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「ひとつ教えといてやる。自分のプライドを守る ための刃よりも、大切な人を守るための刃の方が 強いんだよ」 タロウは、木刀を素早く振る。 その剣圧によって生み出された風が、周りに突風を撒き散らしながら、とてつもないスピードでピアスに向かっていき、風が当たった瞬間、 ピアスの体がくの字に曲がる。 「うぐぅぅっ!?」 ピアスはそのまま村の入り口まで飛んでいった。 タロウは木刀を腰に差してスキンヘッドに言う。 「気絶したヤツ連れてさっさと消えろ。二度とこの村に近づくな」 「はっ!ハイィィ!!」 スキンヘッドは急いで他の男たちの服を掴んで村を出ていった。 「・・・・ふぅ」 タロウが一息つくと、 「タロウちゃん!」「タロくん!」 「お兄ちゃん!」「タロウ!」 と風里たちが抱きついてきた。 「み、みんな!?苦しいよぉ」 タロウの体に火花たちの胸がムニュムニュと 押し付けられる。 その中で火花が言う。 「あんな無茶しちゃダメ!危ないでしょ!」 「でも、僕がみんなを守りたかったんだ!」 タロウが言う。 「家族が大好きだから」
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