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「ひとつ教えといてやる。自分のプライドを守る
ための刃よりも、大切な人を守るための刃の方が
強いんだよ」
タロウは、木刀を素早く振る。
その剣圧によって生み出された風が、周りに突風を撒き散らしながら、とてつもないスピードでピアスに向かっていき、風が当たった瞬間、
ピアスの体がくの字に曲がる。
「うぐぅぅっ!?」
ピアスはそのまま村の入り口まで飛んでいった。
タロウは木刀を腰に差してスキンヘッドに言う。
「気絶したヤツ連れてさっさと消えろ。二度とこの村に近づくな」
「はっ!ハイィィ!!」
スキンヘッドは急いで他の男たちの服を掴んで村を出ていった。
「・・・・ふぅ」
タロウが一息つくと、
「タロウちゃん!」「タロくん!」
「お兄ちゃん!」「タロウ!」
と風里たちが抱きついてきた。
「み、みんな!?苦しいよぉ」
タロウの体に火花たちの胸がムニュムニュと
押し付けられる。
その中で火花が言う。
「あんな無茶しちゃダメ!危ないでしょ!」
「でも、僕がみんなを守りたかったんだ!」
タロウが言う。
「家族が大好きだから」
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