第3話 ショッピングへ行こう!

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「ママと火花お姉ちゃんにもおみやげ買ったし、 それじゃおうちに帰ろう」 水音の生み出したミズクジラで、3人は島に 帰った。 ーーーー 「・・・・むぅ」 「火花ねーちゃん?どうしたの?」 タロウが家に帰ってくると、居間にいた火花が ほほをプクッと膨らませていた。 「ずるいよ、3人だけでお出かけなんて。あたしも行きたかった」 「寝てたから起こしちゃ悪いかなって思ってさ」 タロウが言う。 「どーせおねーちゃんはねぼすけだよ」 火花はプイッとそっぽを向く。 「あ!そうだ、火花ねーちゃん、これどーぞ」 その火花の機嫌を取るために、タロウはおみやげを袋から取り出す。 「なにそれ?箱?」 「薄皮まんじゅうだよ。食べて」 タロウが箱のふたを開けると、薄皮まんじゅうが たくさん入っている。 「・・・・薄皮まんじゅう?」 薄皮まんじゅうを見つめる火花。 「食べ物でおねーちゃんの機嫌が直ると思ってるの?」 タロウは余計に機嫌が悪くなると思った。 だが、 「モグモグ、次は・・・・モグモグ、ちゃんと 起こしてよ・・・モグモグ・・・・」 火花は薄皮まんじゅうをモグモグ食べながら 許した。 「許してくれた!」 タロウは驚いた。
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