第5話 竜宮城1泊2日 後編

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子猫たちはお互いの鼻を近づけたあと、 一緒に遊び始めた。 「大丈夫そうだな」 「うん」 「タロくーん!水音ー!帰るよー!」 砂浜の方から火花の声が聞こえてきた。 「水音、行こうか」 「はーい」 二人は手を繋いで砂浜の方へ歩き出した。 『にゃー』 子猫が水音に向かって鳴く。 水音は歩きながら顔だけを後ろに向け、 「にゃー」 と返事をした。 ーーーーー 「二人が来たよー!」 すでに船に乗っていた火花が、同じく乗っていた 風里と雷知に言う。 「おまたせ」 「荷物はもう乗せてあるから」 タロウたちも船に乗る。 「それじゃ乙ちゃんまたね」 「うん、またいつでもおいで」 見送りに来た乙姫が言う。 「ああ、あとこれ」 そう言って乙姫が、紐で縛られた箱を雷知に渡す。 「ん?なにこれ?」 「玉手箱。帰ったら開けてみて」 「なになに!美味しいもの?」 火花が聞く。 「ふふふ、帰ってからのお楽しみ♪」 「ママ、準備できたよ」 風里が言う。 「分かった。それじゃみんな、挨拶しましょ」 タロウたちが乙姫の方を見て、 「「「「乙姫さん、優子さん、ありがとうございました。」」」」 タロウたちが声を合わせてお礼を言う。
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