2人が本棚に入れています
本棚に追加
「とりゃっ!!」
釣り竿を振り、餌の付いた釣り針が海に落ちる。
「晩ごはんの分は釣りたいな」
『1時間後』
「釣れねぇー・・・・」
タロウは砂浜にうつ伏せになり、ボーッとしてる。
そこに、
「タロちゃん、どうしたの?」
声のする方を見ると、白いビキニを着た風里と、
ピンク色のワンピースを着た水音がいた。
「風里ねーさん。なかなか魚が釣れなくてさ」
「そーなんだ。よし!おねーさんに任せなさい!」
そう言うと風里は、手のひらを海に向けて気合を
入れる。すると、
『ヒュー、ヒュルルー』
どこからともなく風が吹き、風里の手のひらに集まる。
鬼である風里たちには不思議な力があり、
火花は炎、風里が風、水音が水、雷知が雷を操る
ことができる。
「ほい!」
手のひらに集めた風を海に飛ばすと、
海が渦を巻き、その渦に弾かれた魚が、
タロウたちの方へ飛んでくる。
「大漁だね」
「風里ねーさん相変わらずスゴすぎ」
「よーし、もっとスゴいの見せてあげる」
最初のコメントを投稿しよう!