第1話 どんぶらこ、どんぶらこ

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水音はタロウの腰に跨がっていた。 「二人とも、大丈夫?」 「お姉ちゃんは大丈夫よ」 「水音も大丈夫」 二人がタロウから体をどかす。 「すごかったね」 「ごめんねぇ、お姉ちゃんがんばりすぎちゃった」 風里は申し訳なさそうな顔をする。 「いいよ、僕のためにしてくれたんでしょ。 二人にケガがなくてよかった」 そう言って、風里の頭を撫でる。 「タロちゃーーん!!」 「風里ねーさん!?」 目を潤ませた風里がタロウを抱きしめる。 大きな胸がタロウの顔に押しつけられる。 それを見ていた水音が、ほっぺをぷくっと膨らませ、タロウの腕に抱きついた。 「水音!?」 「お兄ちゃん、ありがとう」 タロウは、顔に胸を押し付けられ、 腕に抱きつかれるとゆう体勢のまま、 時間が過ぎていった。
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