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あの戦いから二年がたった。
俺は、まだあの部屋で暮らしている。
「……来たな」
背後の気配に、俺は隣のヤクザからくすねた拳銃を向ける。
「ば、バカな!我々の速度に反応するだと!?」
声が聞こえた気がするが、気にすることはない。
俺はただ、引き金を引くだけだ。
俺はもう、奴らに負けることはない。
奴らがどれだけ現れようと、俺は簡単に滅ぼすことが出来る。
「ほら、さっさと歩け」
「はい。すいません」
「いい加減さぁ、鉄砲でゴキブリ殺すのやめなさいよ。銃刀法違反何回目よ」
勝利の余韻に浸りながら、俺はパトカーに乗り込む。
通算5回目のパトカーは、俺の心のように澄み渡った空の下を走っていた。
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