笑顔の君に逢いたくて

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*** ーーやべぇ、思い出すんじゃなかった。 澪を目の前にして色々考えていたら、また欲望が湧き上がってきた。 ーー昔はこんなことなかったのにな。 澪と付き合う前、身体を重ねた相手と一晩過ごすことは1度もなかった。 どんなに白い欲望を吐き出しても、決して満たされることのない心。 《もっと欲しいの》 そんな相手の願いを冷たくあしらって部屋から追い出したこともあった。 自分以外の人の体温をこんなに心地よいと思うなんて。 ーー食事作るか。 澪の頬に触れるだけのキスをして、朔は寝室を後にした。
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