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「ダメですよ」
「外してはだめです」
手を振り払うように握りしめて
彼は私の手を降ろした
「なぜ泣いているんですか?」
「嫌だったですか?」
彼は優しく、心配そうに
またこんな私を抱きしめてくれた
「だ、だって、、私、、こんな、、」
「こんな姿で、、わたし、、可愛いくないし、、」
彼は頭を後ろからポンポンと撫でながら
「なぜ、可愛いくないんですか?」
と私に問う
「私、、スタイルも、、顔も、、」
そう言いかけると
彼は私の口を手でふさいだ
「君はなにもわかっていないようですね」
彼は優しく囁くように
私の心を触りながら
撫でながら話しかけた
「たしかに君より綺麗で、スタイルもいい人はたくさんいる。でも、私は君以上にこの汚れきった世界で純粋に生きようとしている女をみたことがない」
「私が求める美しさは君の言う、そんな低俗なものではありません」
「愛」
「私は本当の愛が欲しいし、与えたい」
「私が今、純粋にあなたを求め、あなたが純粋に私を求めている今が、私が求め抜いた愛のカタチなんです」
「ただの遊びなんかじゃないんです」
「命がけの愛」
「真剣に、どうすれば君の心をひらけるか」
「どうすれば深く深いところで私と繋がれるか」
「そこに見た目とか、お金とか、地位や名誉なんていらない」
「むしろ、それはジャマでしかない」
「ただ君に恋をしている」「そして君も私を好きでいてくれる」
「それだけでいいんです」
「その真剣で純粋な思いを注ぎあわないと」
「本当の快楽なんて愛なんてわからない」
「この目隠しと同じです」
「大切なものは、目には見えない」
「本当の快楽を、本当のあなたを私が魅せてあげますよ」
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