レッスン1

4/28

18人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
ゾワっと、おしりから背中を、ネコが逆立つような鳥肌が逆巻いていく 私は何も言えない いつもは丁寧な言葉遣いなのに 大好きだよと言うときだけは、タメ語になる 深く、低く、響く声 私はその彼の声が大好きで 心のそこの井戸に、ポタリと雫を垂らされるような喜びを感じる 「今日は、目隠しをしましょう」 「えっ!」 思わず私は声をあげてしまう 「いやですか?」 彼は後ろから、そっと両腕を首もとに滑らせて、すこし首を絞めるような抱き方をした 「い、いやです」 良いのか悪いのかわからない けれど私は反射的に拒否した 「そうですか」 「残念ですね、、」
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加