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ゾワっと、おしりから背中を、ネコが逆立つような鳥肌が逆巻いていく
私は何も言えない
いつもは丁寧な言葉遣いなのに
大好きだよと言うときだけは、タメ語になる
深く、低く、響く声
私はその彼の声が大好きで
心のそこの井戸に、ポタリと雫を垂らされるような喜びを感じる
「今日は、目隠しをしましょう」
「えっ!」
思わず私は声をあげてしまう
「いやですか?」
彼は後ろから、そっと両腕を首もとに滑らせて、すこし首を絞めるような抱き方をした
「い、いやです」
良いのか悪いのかわからない
けれど私は反射的に拒否した
「そうですか」
「残念ですね、、」
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