第1章・ある朝のきっかけ

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   それからというもの遅刻という恐れと普段の人との接し方の違いから混乱してしまい、教室に着くまでに更に2人もぶつかってしまった。  ちなみに教室にはギリッギリで到着出来たよ。  て言うかちょっと不注意過ぎやしないか、おれ。  何だかいちいち他人の反応の変化に戸惑って、人にぶつかってるって情けないなぁ。  いや、結構人間関係で敏感になる人は多いよね。  まぁそんな事は置いといて、その後の2人もまた反応が変だったんだ。  やっぱり最初にぶつかった人と同様にすごく心配してくれるし、更にはぶつかったのは明らかに走ってたおれの方なのに、詫びたいと言う者まで居たのだ。  流石におかし過ぎないか?ちゃんとおれの顔見ましたか?  今思い出してみても3人共普通に美形だった。  普通にとか言ったけど世の中普通に美形がうじゃうじゃ居たら堪んないよね。  勿論女子とは全く逆の非モテ野郎達(あ、おれです)目線からの堪んなさね。  でもそれが現にこの学園では起こりうるんですわ…えぇ。  つまり普段ならおれなんて視界にも入らない…いやある意味平凡で浮いてるので、ちらつく程度ではあると思うんだけど…。  とにかく、3人もぶつかっておいて怒られ罵られず、無事に教室にたどり着けるなんて、奇跡だ。  十分この思考回路も世の中では既に若干おかしいのだが、なんせ美形に目がないここに1年も居たんだ、とうに麻痺?もしてくるものよう。
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