第1章・ある朝のきっかけ

2/11
前へ
/18ページ
次へ
   ・・・ーーー・・ーーー  ・・ーーー・・ーー  ・・バンッ・・・ガタッ・・・ーーー  ーー・・・「ギィヤアアアァァーーーーーー!!!!!!」  ・・ガチャッ!「か、顔!まずは顔を洗おう!!」  バタバタバタバタタタターーー  おはようございます!えー朝から大変お騒がせしてごめんなさいっ!  只今の時間午前8時12分、あさのHRが8時30分。  Oh!T・I・K・O・K・U ☆  本気でヤバイんだけどーー(*ロ*)いやまだ諦めないぞ。  あ、おれ綾野 深彦!天条高等学園っていう全寮制のお坊っちゃん校に在籍している、ピッチピチの高校2年生だよ!  いやぁ今日実はその華々しい進級をした2年生最初の登校日なんだよね。  なのにおれってば早速寝坊って!あぁっもうっ(*`Д´)ノ!!!  1年生の時はおれの双子の弟である綾野 辰彦サ、サマ…が同室者だったから朝からバッチリ面倒見てくれて、朝も何とか起きれてたんだけど、今年の同室者の室井 大幸くん(まだ距離を感じるぜ、ふぅ。)はマイペース人間で、とても人をリードしたりする様な人じゃないのだ。むしろおれ側臭ムンムンだから気が合うかもー♪  そんな彼は…うん、もう居ないみたい!カハッ!せめて声でも!掛けてほしかったなぁ~なんてっ!  まあ、ドア越しじゃまずおれ起きないか!もし挨拶してくれていたとしたらゴメンね!  あ!もう出なくちゃ!ほとんど何も出来てないけど男子しか居ないし別に減るもんなんか1つもございません!  それでは、いってきまーすっ!  こうして平穏な日常を少しずつ変えるきっかけになる朝を迎える為に、結構重厚な玄関ドアを開けて少年は駆けていったのであった。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加