風の地

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二人の見逃しだろうか? 左手の岩に隙間があったので、すぐにそのことを伝え、岩穴に向かって進むと、入口は狭いが荷犬車もなんとか通れそうだったので、そこで一晩過ごすことにし、荷台から降りる。 「風も入らないから何か暖かいね」 「そうですね。前から見ているとやはり風の強さで視界が奪われてしまうので。これで犬達もゆっくり休ませてあげられますね」 「うん。ここって洞窟ではないよね?天井も吹き抜けみたいになってて、なにか住んでたのかな?」 「その様です……下がっていてください」 ニコルが剣を抜いて前に行き、ノアが俺とブランの前に立つ。 「何がいるの……?」 かなり高い位置に複数の目がある。 想像したくないが、だんだん見えてくる姿に鳥肌が立っていた。 「ブラン、ポケットに入ってろ」 そう言って、自分も魔法で剣を作り握る。
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