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それから“政弘さん”は愛美の服をゆっくりと脱がせ、白い肌に口付けて、優しく舌を這わせながら柔らかい部分を長い指で探るように撫でた。
もどかしいほどゆっくりと優しい愛撫に身悶えながら、愛美はもっと、と叫びたい衝動を唇を噛んで堪える。
「ん…?もっと?」
「…やっぱり意地悪…。」
“政弘さん”はゆっくりと愛美の中を指で探りながら、耳に唇を這わせて甘い声で囁く。
「愛美が素直に言ってくれたら、愛美の言う通りにしてあげる。」
耳元で響く声と耳に当たる熱い吐息に、愛美の体の奥の深い部分が疼いた。
(も…ダメ…。)
息を荒げて懇願するような愛美の目を満足そうに見つめ、“政弘さん”は愛美の唇を吸い、舌を絡めた。
「もっと、欲しい?」
愛美が涙目になりながら恥ずかしそうにうなずくと、“政弘さん”は愛美の頬にチュッと口付けた。
「良くできました。」
それから愛美は、もう何も考えられなくなるほど“政弘さん”に心も体も揺さぶられかき乱されて、押し寄せてくる快感の波に溺れそうな体で必死に腕を伸ばして、何度も名前を呼びながら“政弘さん”にしがみついた。
途切れそうになる意識の狭間で、愛美、愛してる、と甘く優しく囁く“政弘さん”の声が、耳に響いた。
気が付くと、愛しそうに愛美の髪を撫でる“政弘さん”の優しい微笑みがそこにあった。
「気が付いた?」
いつの間に気を失っていたのか。
愛美は自分の乱れぶりを思い出して真っ赤になり、頭から布団を被る。
(政弘さんって…政弘さんって…実はものすごく優しいドS…?)
普段の中性的な草食ぶりからは考えられないような一面を体で感じて、愛美は更に顔を赤らめた。
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