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「だってさ、滝嶋を置いて急に来るっていうのも、美沙ちゃんっぽくないし、
今日も、なんとなくずっと緊張っていうか、口数、少なかったでしょ?」
はぁ、やっぱり彼は、よく見ている。
そして、「何があったの?」再度尋ねる彼に、私は正直に白状をしていた。
ところが、私の話が終わった途端、今度、眉尻を下げたのは彼の方。
「女性の勘は、やっぱりすごいね」
「えっ……?」
そして今度は、別の意味で私が再び声を呑む。
しかし彼は、淡く苦笑をしつつ小さく私の唇を啄んだ。
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