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「ほーら涼太!早く来ないと置いてくぞー!!」
「そんなに急がなくたって花火は逃げねぇよ」
今日はこの辺で一番大きい花火大会が開催される日だ。
そんでもって、俺たちの交際記念日。
だから、今彼女の由莉と2人で花火デートをしているのだ。
「今から行けばよく見えるところが陣取れるんだってば!ほら、早く!」
「まったく…ほら。手繋いどかないとはぐれるだろ?」
「もう!子供扱いしないでよねー」
「十分子供だろうが」
「だまらっしゃい!」
今の時刻は19時00分。
花火は20時から始まるらしく、今はさほど人は多くない。
まぁ、あと15分ほどしたら急激に増えてくるのだろうが。
まだまだ時間があるのでゆっくり歩いていると、彼女はよほど楽しみなのか、ぴょんぴょん跳ねながら早く早くと急かしてくる。
まったく、可愛い奴め。
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