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アヤはなに食わぬ顔をしてナルの元へと戻った。
「秀才のグゥがアヤちゃんから説教とは珍しいな」
ナルの言う事ももっともで、昔はグゥもバカ仲間の一人だったが、グゥのタレントが発現してからは一気に学年でもトップを競うようになったのだ。
「たまにはそう言う事もありますよ」グゥもアヤから言われた事は絶対に守る。ナルの過去を知っている一人であるから。
「そーそー、アヤちゃんに聞きたい事があるんだ。タレント、ってなんだ?遊鬼に訊いてもグゥに訊いても教えてくれねーんだよ」ナルの言葉にウェンディは一瞬ドキッとしたが、アヤの顔を見て安心した。
「まあ良いわ。タレントについて教えるわ。ちょっと話が長くなるから、帰りながらでもいいかしら?」ナルはようやく訊けるタレントの説明を心から期待しているよう。首を縦に振る。
期末テスト前の6月下旬は、愛知県ではまだ梅雨明けを向かえていない時期。傘が手放せないくらいに。
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