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「昔は使える人と使えない人に分けられたけど、今は違う。タレントの引き出し方や使い方がマニュアル化されて、小学校から教えるようになったのよ」
「…ちょっと待ってアヤちゃん。僕は習った覚えがうっすらあるけど、タレントを使えないよ?」言葉を聞いた覚えはあるけど、僕は実際にタレントを持っていないから忘れていたくらいだ。
「それが潜在能力よ。皆が使えると言っても、能力が弱い人も居れば、引き出されるのが遅い人も居るの。ま、気にしない事ね」アヤちゃんはタレントの有る無しで人を判断しない。分け隔てなく接するようなデキた人間のよう。
「そーそー、タレントの発現が遅いほど能力が強くなるらしいからな」遊鬼が補足して言う。
遊鬼はやはり男だ。特殊能力を駆使して戦うようなバトルに心を踊らす。漫画の主人公のように、普段は落ちこぼれだが実は凄い力を持っている奴は大好物だったりする。
「ナル君は持っていても、大した事無いんじゃない?」聞こえる声で呟くアヤちゃん。
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