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耳を塞ぎたい。だが、綾波に身体の自由を奪われかなわない。寝室の中の音が嫌でも耳に入り込んで来る。
「……はあっ……」
(ほなみちゃんの声――!)
その甘い声を聴いた途端、身体じゅうが痺れた。痺れは直ぐさま堪え難い刺激に変わり、彼を苦しめる。悩ましい感覚を打ち消そうとしても、手遅れだった。身体が反応してしまうのを止められない。
(――ダメだ!これ以上、見たらいけない――!)
三広は、瞼をきつく閉じた。綾波は、そんな彼を見てくつくつ笑う。
「ほら、あそこにほなみがいるぞ……お前が引き合わせたふたりが仲良くしてるか、しっかり見ておけ……ふふ」
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