至宝

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 俺は迷わず唇を押し当てる。  すごくドキドキする。久しぶりだからじゃない。気持ちから入るって、こういう感じじゃなかったか?  口づけはどんどん深く熱くなる。シゲの腕に力が入り俺はすっぽりと包み込まれた。  逞しい胸に抱かれて身体がどんどん火照ってくる。濃厚なキスの合間に熱い息が漏れる。 「シゲ……キス……上手い……」 「夏輝……」 「な、いこ、シャワー、一緒に……」 「はい……」  浴室からの3ラウンド。俺とシゲは体の相性もばっちりだった。  優しくされて恥ずかしいくらい大声で喘いで、メチャクチャ感じて、そして泣いた。  だってシゲが泣くようなこと言うからだ。 「夏輝、好きです。愛している」  愛してるなんて……、こんな俺でもいいのか? 一緒にいてくれるって言うのか? 「シゲ……俺も、俺も好きになってもいいのかな」 「嬉しいです、夏輝!」  広いベッド(なんと、キングサイズだ)の上で、シゲの巨体に潰されながら、俺はきっとこれからもっともっと、シゲが好きになるような予感に震えていた。
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