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商店街の東の外れ、瓶詰めの薬とも標本ともつかない物を陳列棚にめいっぱい並べた怪しい漢方薬局の隣、古びた看板に負けないくらい古くなったステンドグラスの嵌めこまれた扉を俺は開ける。
カランカランと木のこすれ合う音がして、薄暗い店内の奥からニャアと鳴き声が聞こえた。
「至宝、会いに来たぞぉ! へへへ、今夜もここでシゲと待ち合わせなんだ。いいだろう?」
小さなキジトラの、幸せをたっぷりくれた招き猫は嬉しそうにニャオンと鳴いた。
終
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