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蘭丸が宗一郎少年の父の職業を尋ねると、寺の住職だという。
亜緒は坊主丸儲けと愉快そうに笑うのだった。
蘭丸が前金として百万円を要求すると、宗一郎は金は渡せないという。
「この三百万は僕にとって切り札のようなもの。渡すのは御二人の実力を見せてもらってからということで宜しいでしょうか」
「目の前で黄泉帰りを退散させなければ信用出来ないというわけか」
蘭丸が不敵な動作で刀を持ち直した。
「まぁ、分かる話ではある」
亜緒も不敵な笑みで蘭丸に応じる。
「では取り敢えず、近所の喫茶店で詳しい話や打ち合わせや食事でもしよう」
「それも分かる話ではある……」
またしても二人の腹が同時に鳴った。
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