吾輩は看板猫である

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*** その日を境に、金髪男は店に現れなくなった。 ご主人からは褒美にさかなクッキーをいつもの倍もらえた。 やれやれだ。 これでご主人もひと安心だし、あの爆笑マスクも不要になるし、俺様にも安穏な日々が戻ってーーー 来てねえ! 「はいこちらでくじを引いてくださいー」 今、Proseのある商店街はセールの真っ最中だ。 うちの店でも、隣接しているカフェで使える金券やら景品やらが当たるくじをやっている。 「あら、この子ね、おたくのウェブサイトのトップページに出てくる猫」 「写真より実物の方が可愛いわねー」 おばちゃん、撫で撫でしてくれるのは別にいいけどさ、ここ来る前にニンニク料理してたでしょ。 俺の自慢の毛にニンニク臭つけんでくれー!
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