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    『だ…大丈夫か?』     「ん、びっくりして転げただけだから、平気。 すごい声。」     少女は俺のそばに近づいてくる。 特徴のある話し方だと思った。     少女の声を聞いたことで、俺は少なからず安心した。 なんだ。乗客いるじゃねーか…       『驚いたのはこっちだっての… いつから俺の後ろにいたんだ』     「ちょっとさっきから。」   『は?…。 まぁいいや…ここはどこだかわかるか?』     「列車の中。」     『いや、違くて。』     「え。違うの?」     『…あー…もういい。 じゃあこの列車はどこに向かってんだ?』     「知らない街。」         …駄目だ。話にならん。      
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