第1章

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ちょうど楽器の本体を手に取ってわかる位置に漆黒のボディーになにやら浮かんでいるのがわかる 漆黒の闇から浮かんでくるその何かは 人の顔のような 目 口 鼻 輪郭をした人そのものがいくつも浮かんできて まるで手にしている 自分に語りかけるように近づいてくる 声のない悲鳴と言うのだろうか 脳内に響く ウオオ という声と共に俺はギターを放り出した まだ子供だった俺はお化けだと思ってギターを怖がるようになっていた
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