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ちょうど楽器の本体を手に取ってわかる位置に漆黒のボディーになにやら浮かんでいるのがわかる
漆黒の闇から浮かんでくるその何かは
人の顔のような
目 口 鼻
輪郭をした人そのものがいくつも浮かんできて
まるで手にしている 自分に語りかけるように近づいてくる
声のない悲鳴と言うのだろうか
脳内に響く
ウオオ
という声と共に俺はギターを放り出した
まだ子供だった俺はお化けだと思ってギターを怖がるようになっていた
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