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「…17」
「ん?」
カーテンの外が少しだけ明るくなってきた午前4時
何度も何度も重ね続けて気怠い身体を横に向けると
毛布に包まる唯が、突然呟く。
「俺の歳。聞いてたじゃんさっき」
「あー………ぁあっ?」
ちょっと待て今…
「17歳。俺こーこーせー。」
行ってないけどねって無邪気に笑う声が脳に響いて目眩がする。
17歳って……マズイだろ俺。
完全にアウトだろ。
「…なんで、」
なんで17歳があの時間にあんな場所に居たんだとか
なんで17歳が俺とヤってんだとか
なんで17歳が家に帰らないんだとか
いろんなことがぐるぐる巡ってその先の言葉が出てこない。
「なんでって…教えたら柊斗さん、泊めてくれなかったじゃん」
「当たり前だろっ、」
「だから、良かったじゃん」
「は、?」
気持ち、良かったねぇ?
なんて首を傾げて微笑む唯に
怒りとか呆れとかじゃなく言葉が出ない。
こいつ…なんなんだ一体。
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