第一話 修平と勝利

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「ん……ふぁ……っ……んぅ」 慶子の吐息で胯間が充血して行く。 そのうち、頻繁に抱いていても、いつもこんな気持ちで居られるのか、疑問に思った。 慶子が運転席に俺を押し返して、あろうことか俺に覆い被さって来た 。 運転席に押し戻されて背がシートに付く。 慶子は身を乗り出して俺に乗り掛かった。 俺の足に自分の足を絡めて来て、慶子の体温を生暖く感じて、更に俺の欲情を煽る。 「お前、どうしたんだよ」 「少し、勉強しなさいって言われて、途中までだけど、一応読破したころまで、頑張るね」 (え、意味不明過ぎて、頭の中がリアルボンバーマンゲーム状態だぜ。脳内の至る所で、ボンバーしてるぜ! ボンバーマンが!!) 慶子は俺のシャツのボタンを外しながら、首筋を唇でなぞりながら胸元に頬を寄せ、俺のベルトに手を掛ける。 カチャカチャ金具を扱って、モタ付くから俺はそこでやっと我に返った。 「ストップ!」 「え?」 (え? じゃねえから!) 「今、集中しているの」 「何にだ」 「邦仁さんのベルト外し、あ、あれ……、これどうなってるんだろう? 女の子のベルトと全然違う。ハイテクだわ……」 ( アホか! ) 紳士服売り場の店員おススメのオートロック式バックルベルト※を買ったのがよもやこんなところで役に立とうとは。 ※バックルの上下でベルトを圧迫固定する事で、ベルトホルダーがなくても、長さを自由に設定して装着出来るベルト。 「男のズボンとベルトに女が触るもんじゃねえ! はしたねえぞ!」 ( いや、18歳だったり、結婚してからだったら、大歓迎だけどよ! ) 「だって、修平さんがこれで花嫁修業して下さいって、本に書いてあったから……」 ( な。何ですとぉおお?!) 「 はっぁああああああああああ!! 」
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