41人が本棚に入れています
本棚に追加
「本、貸せ!」
「え、だって、邦仁さんが読む様にってくれたんじゃないの?」
そんな覚えは微塵もない。
そして、断言する。
碌な本じゃない。
その本は。
慶子は、助手席の足元に置いていたバッグからカバーの付いた本を取り出し俺に渡した。
俺は慶子を膝に乗せたまま、車の室内灯を付けて、表紙をめくって、後部座席の床に投げつけた。
「っんだよ、これっ!」
『そそる女になる。 元カリスマA○監督監修による、今日から使える珠玉のチンピクテクニック大公開』
( 後で、覚悟しろよ、修平! 同棲している彼女に見つからねえように事務所に置いてあるAVコレクションをお前名義でクリスマスイブの深夜便で、品物名【クリスマスプレゼント】って書いて送りつけてやるからな )
最初のコメントを投稿しよう!