#45 ゆう子

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「わぁ、ゆう子さん、素敵ー!」 プールに着いて、更衣室で水着に着替えているときに、私の水着姿を美羽ちゃんから大絶賛された。 「後で、一緒に写真撮ってくださいね」 「いいね、みんなで一緒のも撮りたいな」 思い出は多いほうがいい。そんな気がする。きっと、来る留学時期に心を支えてくれるのだと思うから。 「いいなぁ、早良くん」 ニコニコ顔の美羽ちゃん。屈託のない笑顔。 「早良くん、いいなーってどういうことよ」 意味はわからなくもないけど、思わず苦笑する。 「だって・・・毎晩・・・」 「コラコラ、美羽ちゃん。」 「はっ!すみません。つい・・・」 「美羽ちゃんこそどうなのよ」 「やだ!内緒です!恥ずかしい!!」 美羽ちゃんの頬が真っ赤になる。初々しいなぁ。女から見ても美羽ちゃんはかわいい。 「その様子だと上手くいってるんだね」 付き合ってまもなく美羽ちゃんから、川原くんのことを相談された。 私はよく、性の悩みを相談される。私の見かけがそうさせているのか、私自身がそういうことにあまり偏見がないせいか、割とみんなあけすけに話してくれる。 美羽ちゃんも、川原くんとのことで、身体の変化に戸惑っていて、不安に思っていたらしい。 好きな人と一緒にいる。 好きな人とセックスする。 好きな人と共に生きる。 私が今まで望んでいても、手に入らなかったものたち。
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