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姫と入れ違いに入ってきたのは、宮様。
3人が驚く。
「お疲れ」
ミヤは、3人を労い、扉近くの椅子に座る。
一人掛けの椅子。その後ろにコート掛があって、ハンガーには先ほどまで何も掛かっていなかった。
いつものように宮服を脱いで、後ろのコート掛にかける。靴も脱いで、椅子の下に隠れていた室内履きに替える。
扉が開いて、姫が覗く。
「あ、みんなまだ、帰ってなかったんだ」
「あ、もう、帰ります」
ツガモが急いで立ち上がる。
ミヤギとヨコシマも慌てて帰る準備をする。
部屋を出るときに、後ろから二人の会話が漏れ聞こえる。
「今日はね、グラタン。今、焼いてるから」
姫の声。
「先に風呂いれてやろうか?」
宮様の声。
「ううん、後でいいよ」
3人は無言でキイズ本宅を出る。
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