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Tシャツと綿パンに裸足のミヤに、湯槽にいれてもらう。
はっきり言って、恥ずかしい。
いくらバスタオルで見えてないとはいえ。
肩とか背中とか脚とか、普段見えてないところが見えてて、
ほんと、恥ずかしい。
でも、パパがいないこの家で男手は他に、先生か執事しかいない。
二人のどちらかに頼むのであれば、ミヤにお願いした方がまだ、よくないけど、自然。
ミヤは、思ってもないチャンスにご機嫌。
浴槽から離れず、お湯で遊ぶ。
「温冷マグ、あれ、いいね」
「ほんと?」
「うん。二人も欲しそうだった」
「主上は、貴夢ちゃんに買ってもらえばいいのに」
「うーん、あの二人は、そういう、風ではないな」
意味がわからない。
子供にはまだわからない、ということだろうか。
「大人の事情ってことね」
リーナがむくれると、
「意外と一生わからないかもしれない」
「俺もわかるようで、全然わからない」
じゃあ、一生わからないかも。
「聞きたいことがあるんだけど」
ミヤがしばらく考えて、突然言う。
リーナは、どきり、とする。
こういう言い方をするときはいつも、ミヤが考えて考えて、タイミングを狙って何か言う時だ。
注意とか、意見とか。
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