ノリで同性婚しちゃった話

俺様彼氏

彼女に抱きしめられた時、時が止まったかと思った。

これはドッキリか何かで、振り返ったら彼女が「なーんてね」ってフザけて笑ってるかと思ってた。

でも彼女は今まで見たことがないような切なげで辛そうな表情をしていて。

だからこれが冗談じゃないと分かった。

男の人に抱きしめられるより柔らかい身体。

首元に回された腕も細くて、白くて長い指をしている。

彼女の吐息がかかりそうなほど近くて、体温を感じてドキドキする。

「みっちゃん……、私に行ってほしくないの？」

「うん……」

少し拗ねたような甘えた口調。