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「樹里さんバカだから心配なんだ。騙されたりしないかって」
「バカって失礼な!」
「それにさ、十年も付き合っててダメだったんだから今回もきっとダメだって」
「そんなの分かんないじゃん」
彼女は私の頭の上に頭を乗せた。
「”自分がついてるから”って言ったでしよ。だから変な男に樹里さんを任せられない」
「でも好きじゃないって言った……」
「自分でも分かんないんだ。自分美形しか無理なのに……。何でこんなブ……を……」
「おいッ、失礼だろッ!」
振り返ったら今度は彼女は笑っていた。
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