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男の子っぽくしていても彼女が女の子だということはすぐに分かった。
だって彼女はすごく細身で体格が全然違うし、声も高かったからだ。
「樹里さんは何でここに入ったんですか?」
彼女はヤンチャっぽい雰囲気をしていたけど、ちゃんと敬語は遣えるようだった。
「ハロワの求人に出てて家からも近かったからかな。光月ちゃんは?」
この頃の私は光月のことを”光月ちゃん”と呼んでいた。
「給料いいからかな。自分お金貯めたいから」
彼女は自分のことを”自分”と呼んでいた。私はこういった子に会ったのは初めてで、今時はこういう子もいるんだなと思った。
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