草野球は年越しのまえ

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 うだつの上がらなそうな放送局長はそう言って引っこんだ。  サブロウというらしい。  このサブロウ局長は、リストラされる前に、こんな局長職なんてやめてやる、という腹づもりがあった。  なにがあっても投げ出してやると、こころ穏やかじゃなかった。  なぜなら、秘書の女性にイビられて、堪りかねていたからだ。  放送局にはムナクソ悪かった。それはサブロウ局長だけの心情ではなく、この夕方の草野球をしている全員に底通している思いだった。
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