茶2

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「橘さん、杉山さん、どう思う?」 総務部で1番若い2人、労務の橘 美麗(タチバナミレイ)と経理の杉山 初音(スギヤマハツネ)を捕まえて、思わず愚痴る。 2人はあの日、美咲ちゃんのことをいろいろ言っていた2人だ。 あんなことを言っていた2人だけど、根が悪い子たちではないことは、1年近く同じ総務部内で働いているんだからわかっている。 ただ若くて世間知らずなところはあるけれど...それでもいい子たちだと思う。 まぁ、根が悪い子たちではないとはいえ、美咲ちゃんのことを悪く言うのは許せなかったけれど。 「どう思うかって言われましても...」 こんなこと2人に話しても困らせるだけだということはわかっている。 「じゃあ、2人の初恋はいつだった?」 それでも、誰かに愚痴らずにはいられない、そんな気分だった。 「私は小学3年生の頃、同じクラスの男の子でしたよ」
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