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「大丈夫だよ、そんなに緊張しなくても。うちの親は...前にも話した通り離婚して、母親と母方の祖父母なんだけど、とっても放任主義だから」 関西にある景樹さんのおうちに車で向かう中。 景樹さんはそんなことを言う。 ...自分の時はあんなに緊張していたくせに。 「まぁまぁ、こんなに遠くまでごめんね、美咲さん。体調は大丈夫だった?」 到着するとすぐに駆けつけて来てくれたのは、景樹さんのおばあさまだった。 優しそうなおばあさまだ。 「はい、もう安定期に入って体調も落ち着いたので大丈夫です。今回は、突然のこと、すみません」 本当は少しだけ心配だった車での長距離移動。 だけど、緊張でわからなかっただけなのか、体調は安定していた。 「とにかく中に入りなさい」 景樹さんのおじいさまにそう言われて、中に入る。 おじいさまも、とっても優しそうだ。 ...お母様はどこだろう?
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