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「ちょっとー!!景樹もうついてるのー!!」 玄関から走ってくる音がする。 ...お母様?? 「ばあちゃん、もしかして、母さん今ここに住んでないの?」 景樹さんがおばあさまにそう聞くと、目を伏せて... 「あの子に聞いてないのね。真理亜(マリア)に聞いてちょうだい。私から話すことでもないでしょう」 真理亜さん、というのはお母様? ちょうどその時、部屋のドアがあいて。 「景樹、久しぶり!!えっと、こちらのお嬢さんが美咲さん?」 お母様は、思っていた感じとは少し違っていた。 だって、景樹さんの話では... お父様に浮気されたお母様は心を病んでいたって。 それに、景樹さんの感じからしても、イメージしていたお母様は... 大人しくて静かで地味めな、日本ながらの昔ながらの女性をイメージしていた。 「あ、はい。はじめまして。七村 美咲です」
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