第18章 触れ合う熱

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ヤバイ、今からもう落ち着かないんだけど。 約束の時間までテレビを見たりスマホのゲームをしたりしてみるが、どうにも集中出来ない。時間ばかり気になって壁に掛けられた時計ばっかり見てしまうのだから。 「落ち着かない……」 ワクワクとソワソワとドキドキが一緒になって、リビングのソファーにゴロンと横になってぼんやりとスマホを見つめる。またゲームでもしようかとアプリを起動しようとした所でピロンとチャットの通知が届いた。 「春生さん!?」 約束の時間まではまだある。もしかして今日は来れなくなったとかの連絡じゃないよな!? 慌てて起き上がりソファーの上に正座をしてチャット画面を開く。それが断りのメッセージではなく予定より早く行けそうだという内容で、ホッと息を吐いた。 『キャンセルされるのかとドキドキした……。良かった、春生さんに会える』 あまりにも嬉しかったとは言え、ハートマークの付いた喜びのスタンプを押してしまうなんて俺らしくないが、春生さんの『僕も充樹君に会いたいよ』の一文に安堵する。それと同時にやっぱりいきなり泊まりに来てなんて言い出したのは迷惑だったのではという不安に襲われた。 春生さんが来てくれたら、ちゃんと顔を見て謝ろう。 それからしばらくして玄関でチャイムの音がしてリビングから飛び出し急いで玄関のドアを開けると、カバンを背負った春生さんが「こんにちは」と微笑みながらそこに立っていた。 でもその顔は笑ってはいるけど、どこか疲れて見える。 「しゅ、春生さん……」 久しぶりに見る春生さんの姿。胸が熱くなって、何だか悲しくもないのに泣きそうだ。 .
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