第2章

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ブツブツと文句を言いながら、自分のクラスに帰って行ったベテラン先生に、もう一度、 「本当にすみませんでした!」 と、深々とお辞儀をしながら大声で言った本田先生がようやく戻ってきて、それと同時に、1時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。 「じゃあ、交流授業の話は、また次の時間に」 笑顔を取り戻した先生が教室を出ると、次の授業の準備はそっちのけで、みんなはそれぞれに交流授業の話を始めた。 「宝良島に学校があるの?」 太一くんと、休み時間のたびに窓際の席に遊びに来る湊人くんに向かって聞いてみた。 さっきから、2人の話題も、明日の事のようだった。 「うん!学校って言っても、全校生徒10人の小さなところでね。たまにこっちの学校に交流授業で来るんだ!」 「確か、1年生が1人、2年生が3人、3年生が1人、4年生が2人、5年生が2人で、6年生が1人、やったよね!」 2人とも、やっぱりいつもより少し興奮気味に教えてくれた。 「授業が始まる前にしてた『りんの島』の話だけど、分校の5年生に『清宮凜人』ってのがいるんだ。初めはみんな『りんとの島』って言ってたんだけど、凜人が『りん』でいいよって言うから、みんなが『りんの島』って呼ぶようになったんだよね」
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