風の声に導かれて

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あたしは、三毛猫のカワイイ。 なぜ、「カワイイ」って名前かというとね。 それはね。あたしの住んでいる公園にいつも遊びに来る人間の子どもたちが、あたしのこと「カワイイ」「カワイイ」って言ってよしよししてくれるからだよ。その人間の子どもたちには、お母さんとお父さんがいて、いつも夕方になったら、子どもたちを自分の家に連れて帰っちゃうの。そしたらあたしは独りぼっち。いつも人間の子どもたちが帰った後は、あたしは決まった場所で寝るんだよ。大きな木の根っこ辺り。この場所が一番落ち着く寝床なんだ。今は、冬でとても寒い。風さんが「びゅーびゅー」って音を立てて通り過ぎていくの。あたしは、その風さんと会話するの。風さんはね、あたしにねこう言うの。「そこは寒いだろう。そこの公園じゃなくてスーパーの出入り口で寝泊りしたらどうだね」って。風さんになぜって聞いてみたら、「そこのスーパーで将来の君のご主人様が買い物をしに来るからだよ」だって。
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