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「あの……店長を呼んできますので、少しお待ち下さい」
「待てるか!さっきから時間がないって言ってるだろ」
おじさんはますます声を荒らげる。
このおじさんには帰ってもらって、俺が100円払おう。
他のお客さんにも迷惑だし、このままじゃ俺も帰れそうもない。
100円で丸く収まれば安いほうだ。
俺が財布からお金を取り出そうとすると、誰かにそっと押さえられた。
「君が払う必要はないから」
あっ……。
俺は驚いて、その人を見つめた。
彼は俺から視線を外すと、おじさんにきっぱりと言った。
「あの、このまま店を出れば窃盗になりますよ」
「えっ!」
「そうでしょう?いくらあなたがちゃんと払ったって言っても現にお金は足りないし、誰も証明出来ない。
例え100円でも代金を払わずに商品を持ち出したら窃盗ですよ。しかも、現行犯だから確実に逮捕できます。
どうしますか?」
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