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やっと辿り着い先で 顔を上げたのは
深い皺が刻まれた 婆さまだった
婆さまと言ったって 見た目よりも
うんと若いやもしれん
そう思うのは 目の光がなあ
恐ろしいくらいに悲しく
なのに強く光っていたからだ
青い空 白い雲 輝く太陽
ありふれた朝
ありふれた日常
ありふれた夜……
そんな日が 本当はとても贅沢な日々で
とても眩しいものだと気づくのは
いくつの悲しみを背負い
どれだけの涙を流した時なのか……
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