マングローブの木々の根っこ

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 イタズラ猫のバラマは、 赤い毛をぬらして、バォイルミーのマングローブの木々の根っこの下のところを、なんどもうき上がったりもぐったりしながら、けんめいにそうさくしていました。  探しているのは、精霊界のはめつを救うという七つの秘宝のひとつです。  がらくたもののパッテツンムンも、イルニャ王国のお姫様であるミュッテランスンも、ほとんどが金属の廃材でできているので、バォイルミーの泉の中に入るとすぐにさびて、動けなくなってしまうおそれがありました。 バラマもほんとは、泳ぎが得意ではありませんでしたが、イルニャ王国の猫の王様に命令されて、しかたなくバォイルミーのマングローブの聖域を泳ぎまわって、マングローブの精霊の長老がなくしたという大切な大切な宝ものを探していたのでした。
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