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あまり多くは語りたく無い様子だったので私はあまり聞か無いことにした。
でも、おそらくは音楽関係の夢だったんだろうということだけは予想できた。
食べ終わったみたいだったからお皿を下げてあげようとしたら、彼は皿洗いくらいはさせてって頼んだから私は彼の好きにしてあげて、毛布を押入れから取り出し、枕を枕カバーに入れて用意してあげた。
「寝る前にもう一本だけ吸ってきていい?」
「また歌うの?」
「歌ってもいい?」
「私も行く。」
ベランダに出て彼はタバコに火をつけた。
セブンスターの14。
いい声してるのにタバコで声潰れないのかな、何て思いながら私はタバコを吸う彼の横顔を見つめた。
「吸う?」
元彼が吸ってた時は何度も吸うか聞かれたのに吸わなかった私だったが、なぜか今日は好奇心が湧いて、私はタバコを人生で初めて吸うことにした。
「火がつかない。」
「息を吸い込みながら火をつけるんだよ。」
火がつくと煙が肺に入ってきて、少しだけ喉が痛かったが、ずっと元彼が吸ってたからか、いきなりきついタバコを吸ってもそこまでむせることもなく素直に吸い込むことができた。
そして、煙を吐いて、なんとなくなぜみんながタバコを吸うのかがわかった気がした。
少し落ち着く感覚があって、これからも多分吸うだろうな。
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