第一章 改札のBGM

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「大体、宿題をちゃんとしてきて無いのに成績が上がら無いって言われてもまじで意味わかん無いんだけど。。。(笑)」 常温の日本酒を飲みながら私は友達に愚痴を言っていた。 「なんで最近の母親って何でもかんでも人のせいにしたりするんだろうね。勉強なんてそもそも自分でするべきものだし、別に塾って子供に勉強を強制する場所じゃなくて、学びたいって思っている子や、勉強がなかなかわからない子のための場所だし。それなのに宿題してないやる気がないこの成績を上げろって言われても困るよ、こっちも。」 「何だっけそれ、モンスターペアレントみたいなやつ?」 「あー、モンスターペアレントは多分また違うけど、でも、学校側からはきっとそう思われてると思うよ。塾に文句を言ってくるくらいなら学校にも言ってるでしょ」 「あーそっか、それもそうだね。でもさー、ゆとり世代だからって何でもかんでも怒られ無いだけマシじゃないの?だって綾子の上司は普通に優しくて協力的で助けてくれるような人たちばっかりでしょ?私なんて昨日、プリンターから書類持ってこいって言われたからプリンターにあった書類を全部持ってきたら、他の人の分まで持ってきちゃったみたいでさ。それで怒鳴られちゃったよ。他の人の書類持ってくるって、おまえはばかか、これだからゆとり世代は。。。って。」 「あ、ゆとり世代だからっていうのは確かに私の職場はないかなぁ。講師の年齢層も結構広いし、男女差別とかもほとんどなくて、給料もほとんどみんな一緒だし。確かに親とかがたまにめんどくさいかもしれ無いけど、職場の人はみんな仲良くやっていけてるしね。そう考えるとミカの職場はきついよね。意外と私恵まれてる気がしてきた。」
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