2 世界の終わりと始まり

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全身が総毛立ち、心臓が強く打ち鳴らされた。 一方で馬鹿げていると思いながら、どうしてなのか、本当にゾンビの存在を受け入れている自分がいた。 しばらくして階段を上がってくる足音がした。 母が朝ご飯を持ってきたのかもしれないとも思ったけど、なんだかいつもの足取りと違う気がした。 いつもの母の足取りよりもゆっくりで、引きずるような感じだった。 よたよたと右に左に揺れながら、のんびりと上がってくる。 気のせいかもしれないけど。 部屋のドアを勝手に開けることについて、以前強く拒否をしたことがあったので、それ以来ご飯は静かに部屋の外に置かれるようになった。 だから普段通りなら、部屋をノックしたり、入ってきたりはしないはずだった。 足音はしばらくして階下に戻っていった。 やっぱり朝ご飯か、と思ってドアを少し開けて様子をうかがうと、なぜかそこには何ものっていない皿が置かれていた。
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