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全身が総毛立ち、心臓が強く打ち鳴らされた。
一方で馬鹿げていると思いながら、どうしてなのか、本当にゾンビの存在を受け入れている自分がいた。
しばらくして階段を上がってくる足音がした。
母が朝ご飯を持ってきたのかもしれないとも思ったけど、なんだかいつもの足取りと違う気がした。
いつもの母の足取りよりもゆっくりで、引きずるような感じだった。
よたよたと右に左に揺れながら、のんびりと上がってくる。
気のせいかもしれないけど。
部屋のドアを勝手に開けることについて、以前強く拒否をしたことがあったので、それ以来ご飯は静かに部屋の外に置かれるようになった。
だから普段通りなら、部屋をノックしたり、入ってきたりはしないはずだった。
足音はしばらくして階下に戻っていった。
やっぱり朝ご飯か、と思ってドアを少し開けて様子をうかがうと、なぜかそこには何ものっていない皿が置かれていた。
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