1 私の世界の全て

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感情を表に出さないので、ツンツンしていると思われることもあるし、つまらない奴と思われることもある。 ただ実際につまらない人間であるという自覚もあるので、本当の自分は面白いんだぞ、と勘違いしているような、イタイ人間では無い、と思う。 他人からの印象なんてわからないのだけど。 食事は母が運んでくれたので、この家の一階にすらめったに下りることはなくなっていた。 階段から見下ろす階下は、見えない液体に浸されているようにも見えた。 それくらい階下に降りるという行為が億劫に思えた。 私は一応、生物学上は女子なのだけれども、それもあまり意味を持たなくなってきていた。 だって主に活動している電脳世界では、任意の性別を選択可能なのだから。 そして、私はそもそも穢れた世界に足を踏み入れていないのだから、お風呂になど入る必要はないと判断していた。
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