恐怖

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「おい、口開けろ」 男に髪の毛をグッと掴まれ、指で口をこじ開けられる。私は抵抗をする気力さえも無く、男たちの行為を黙って受け入れていた。 「んぐっ…」 男のそれを無理矢理口に突っ込まれ、喉の奥まで掻き回される。 口の中に広がる男の臭い。唾液と涙で顔がベタベタになり、絶えず吐き気が私を襲う。 気持ち悪い。嫌だ。助けて… 気が遠くなりかけたとき、トイレの入り口近くで男女の声が聞こえた。 「…くん、大丈夫?」 「……」 「もうすぐトイレだから、そこまで我慢しろよ」
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